他の欧米諸国とも違う！！ドイツのビジネスマナー

初めてアルバイトや就職をした際には、その店その会社での仕事を覚えるのと同時に、ビジネスマナーを覚えることも大変だったのではないでしょうか。

日本でも、着席や名刺交換の際など日本独特のビジネスマナーがありますが、ドイツにも注意すべきビジネスマナーがあります。

欧米諸国はどこも同じようなイメージをお持ちの方もいるかと思いますが、ドイツ独特のマナーもありますので、十分に注意しましょう！

ドイツでは5分の遅刻で破談に！？

ビジネスにおいて時間厳守は誰もが常識だと思っていることでしょう。しかし、日本では例えば昼過ぎ13時のアポイントメントであれば、時間ギリギリかもしくは少し遅れて行くのがマナーだと考えている方も多いのではないでしょうか。

このように日本では少々時間に遅れたとしても、商談が破断になるということはないことが一般的です。しかし、ドイツでは時間厳守にかなり厳しく、5-10分の遅れでも信用を失うことも珍しくありません。特に日本人は勤勉で時間を守る国民性だとドイツでも知られているため、その日本人が遅刻したとなると、信用を失うことは間違いありません。

また、日本で何かの会議や商談のついでに他の件の話をすることも珍しくありませんが、ドイツではその行為も好ましくありません。特定の議題や商談のためのアポイントメントであるため、それ以外の話題のための時間ではないと考えられています。

ドイツで商談などをする際には、時間厳守はもちろんの事、議題についても話がそれることを避け、要点をしっかりと伝えましょう。

英語で話す時は名前で、ドイツ語で話す時は名字で呼ぶ！？

アメリカの映画などを見ていると、たとえ年上の方や上司に対しても、名前で呼んでいることが多い印象を受けると思います。しかし、ドイツでは日本と同じく年上の方や上司に対しては名字で呼ぶことが一般的です。
ここまではアメリカとは異なりますが、日本とは同じであるためそんなに驚く方はいないのではないでしょうか。

ここからが難しい点なのですが、ドイツの企業では一般的にはドイツ語で会話が行われていますが、ドイツ人の中には英語を流暢に話せる方が多くいるため、外国からの出張者が来た際などは英語で会話をする場面も多いです。

そのような場面において注意して頂きたいのが、ドイツ人の中には英語で話している間は周りに合わせて上司も名前で呼び、ドイツ語で話す間は通常通り名字で呼ぶという使い分けをする場合があります。一番間違いない方法は常に名字で呼ぶという方法ですが、周りが名前で呼び合っているのに、一人だけ名字で呼び続けるというのも距離が縮まらず、商談の結果にも影響する可能性があります。周りの呼び方に注目し、スムーズに切り替えましょう。

ドイツでは、最初の握手で信頼を勝ち取る！？

これは欧米諸国に共通することかと思いますが、ドイツでも誰かに会って挨拶をする際、まず握手をするのが一般的です。

しかし、日本には握手の文化があまり無いため、握手をすることに多少の照れや抵抗を感じる方も多いのではないでしょうか。ここに日本人がやりがちなマナー違反が隠れています。握手に慣れていない日本人は、「目を合わせずに握手をする」「触れる程度の軽い握手をする」ということをしてしまいがちです。

しかし、ドイツでは最初の握手がその人の信頼や安心に関わる大事な行為であるため、しっかりと目を合わせながら、多少手が痛くなるくらい力強く（2-3秒くらい）握手をしましょう。

また、細かいマナーではありますが、握手をする際は必ず席を立ち、また握手を求めるのは先方からというマナーもあります。特に日本人にありがちなマナー違反が2点目の自分から握手を求めないというマナーです。海外での滞在に少しずつ慣れ、「海外では挨拶の際には力強く握手をする」という行為にも変に慣れてしまった時に、つい自分から握手を求めてしまいがちです。これは先ほどの「時間に遅れる」ほどのマナー違反ではありませんが、印象はあまり良くないため、慣れてきた頃にこそ注意しましょう！