グローバル化が進み、海外へ渡航する人々が増えていますが、実際に住んでいる人々は増えているのでしょうか?
本日は、渡航ではなく、「在留」という観点から、日本人のグローバル化を見てみます。
記事作成にあたっては、外務省「海外在留邦人数調査統計」のデータを活用しました。
全体の傾向:海外在留邦人数の推移
海外在留邦人数は、ここ10年間で96万人から129万人に増えています。年間3.3%の増加しています。なお、ここでいう海外在留邦人とは、海外に三か月以上滞在している方を意味します。
それでは、エリア別では、どういった傾向が見られるでしょうか?
エリア別の傾向
エリア別に見てみると、アジア・オセアニア地域の比率が高まっていることがわかります。一方、比率ベースで減少しているのは欧米諸国です。やはりアジア諸国への関心が高いのでしょうか。
それでは、アジアではどの国の在留が増えているのでしょうか?
国別の傾向
アジアで日本人の在留邦人数が多いのは上記の国々です。表を見ると、どの国も増加していますね。中でも、シンガポール、中国は3万人以上増えており、日本の関心の高さがうかがえます。
最後に、日本人の在留目的を確認してみましょう。
目的別の傾向
表を見てみると、アジアに関しては民間企業の従業員として在留している方が多いことが分かります。やはり、ここ数年のアジアでの在留人数の増加の背景には、企業のアジア進出がありそうですね。
一方、北米、オセアニア、欧州に関しては、ビジネス目的の方も多い一方で、留学・研究を目的としている人々の割合が目立ちます。
いかがでしたでしょうか?日本人の海外在住比率は確かに増えていますが、割合でいうと全人口の1%程度です。この傾向が続くのか、あるいは、国内回帰が進むのか、動向が気になりますね。